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第3回千葉県外来種対策(植物)検討委員会 会議結果概要
日時平成20年10月3日(金)午後2時〜5時
場所県立中央博物館会議室
出席委員 宮田 昌彦 千葉県立中央博物館 自然誌・歴史研究部長
木村 陽子  千葉県生物学会 会員
天野 誠 千葉県立中央博物館 上席研究員
谷城 勝弘 千葉県立我孫子高等学校 教諭
古木 達郎 千葉県生物多様性センター 副主幹
県出席者 生物多様性センター3名
議事
 ・会長挨拶
 ・第2回委員会の議論の結果と確認
 ・オブザーバーからの意見聴取
 ・外来種(植物)対策の検討


議事の概要
<外来種の重要な事例>
《主な意見》
2.  第2回委員会の議論の結果と確認
[本リストに掲載する「外来種」の範囲]
○侵入時期は「明治時代以降とし、それ以前では史実がしっかりしているものも含める」とする。

[外来種(植物)による生態系や人への影響]
○水路に繁茂する外来種の影響は、船舶航行阻害ではなく、農業水利への影響の方が大きい。ヒレタゴボウもたくさんの水路で繁茂している。ホソミキンガヤツリは昔は利根川水系で少ししか見られなかったが、今は爆発的に増えている。畦畔雑草として具体名を入れて記載した方がいい。
○アメリカの乾燥地帯のアツバキミガヨランやウチワサボテンが生えている景観は違和感がある。館山では標本を作っている。銚子には大きいのが生えている。
○遺伝子組み換えナタネが県内にこぼれおちていることも問題だ。また、同種だけど形がちがうのか、雑種を作り出していくのかはデータがないが、潜在的な問題がある。
○ソメイヨシノは在来種のサクラと混じっている。
○記載されているセイタカアワダチソウとフジバカマの例は古い。現在のセイタカアワダチソウの問題は絶滅危惧種の生育地の湿地を荒らすことにある。

[外来植物の侵入経路]
○景観について、外来種でもその木が区画の重要な目印になっているなどの景観資源となっている場合もある。外来種だからといって粗末にしてはいけない。
○在来種の生育域と接する所は外来種を植えてはいけないとまで言っていいものかどうか。イソギクが汚染されるからキクは栽培できないというのでは極端である。栽培するのは構わないが、犬吠埼の植物群落に出てきていたら抜くべきだ。場所や利用方法によって迷惑がかからないのであれば、それを基にランク分けしてはどうか。
○人にひっついていつの間にか広まってしまう種もある。「日常的に人に付着して侵入」を追加する。
○侵入経路ごとの外来種の具体例として、街路樹や公園の緑化植物からの侵入としてトウネズミモチ、ピラカンサ類、導入牧草の侵入としてカモガヤ、ハルガヤ、園芸植物の侵入としてトキワツユクサ、ツルニチニチソウ、アクアリウムプラントの侵入としてミズヒマワリ、「自然復元」の導入個体からの侵入としてオオフサモ、開発地の緑化事業による植栽個体からの侵入としてオオキンケイギク、チャボウシノシッペイ、バラスト水からの侵入としてアナアオサの一種、各種産業行為に付随する侵入としてアレチウリ、マメアサガオ(大豆畑から)が挙げられた。また、人の移動とともに普及するものとして、ミカヅキゼニゴケ、メリケントキンソウが挙げられた。

3. 外来種(植物)対策の検討
[基本的方向について]
○中長期的方針の中に情報の集中というのを入れたい。公的機関と民間の両方について、自然と情報が流れてくるようなシステムが必要だ。双方向の情報のやりとりをして、多様性センターに情報が集まるようにする。
○具体的な対応のための組織、体制づくりをいれる。出先への情報供給とルールが必要だ。教育委員会との連携も重要だろう。今までよりも合理的に情報を集めるシステムがあればよい。
○外来種の情報を受けられる「生きもの110番」のようなものを作り、県民だよりとかで広報活動をすればいい。
○保全上重要な地域を検討する場も早く設けるべきだ。
○県は外来種情報とともに、予算建ての方法も流すべきだろう。人手は地元、道具は市町村単位、資金は国、県というイメージだ。また、市町村の判断で「やらなくていい」ということがあればどんどん外来種が周辺に広まってしまう。
○市民からあがってくる情報とは別に、県が重要だと考えている情報は県がリードするシーンがあってもいいと思う。また、地域にリーダーがいないと地元からの情報はあがってこないだろう。
○情報を収集して、分析し、提供するために、生物多様性センターに外来種の専門官をつけるべきである。
○3)の中長期的方針が先にあって、その後に1)と2)の個別の対応がきて、その後に4)の動かす体制があるのではないか。種の優先順位もつけたほうがよい。
○種の優先順位だけでなく、地域の優先順位も必要だ。

[ランク付けの方法]
○生育状況の点数化は「千葉県植物誌」のメッシュデータに基づいて出せばどうか。
○影響度、緊急度、有効性の3点からランクを考えなければいけないだろう。この委員会の目的を考えたとき、有効性を考慮することが必要となる。
○分布メッシュが多いことと、緊急性、有効性が高いのとは違うのではないか。むしろその種の繁殖戦略が高いどうかが、緊急性が高いことに繋がるのではないか。繁殖特性に重点を置くべきだ。
○分布メッシュ数が多い種は影響が大で、分布メッシュが少ない種は防除の可能性が高いという整理でどうか。
○保全地域ごとに、排除しなければいけない種を管理規程などに盛り込んで義務づけすればいいのではないか。
○(影響度のランクに入る種名の例として)Aはセイタカアワダチソウやアレチウリ、Bは農業に影響を与えるイチビ、キハマスゲ。Dはハゼランやベニスズメガヤ

[ランク付けの作業手順]
○天野委員が種子植物についてランク付けしたものを11月に入ったら提出してもらい、谷城委員と木村委員で再度ランク付けする。

次回の検討委員会は来年2月に開催。

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