◎シャープゲンゴロウモドキ回復計画
シャープゲンゴロウモドキは、体長30 mm に達する大型のゲンゴロウの仲間です。かつては水田などの一時的止水域で普通に見られた水生昆虫ですが、現在、シャープゲンゴロウモドキの関東型の生息地は、千葉県内の2ヵ所のみに激減しています。各生息地での個体数もわずかであり、最も絶滅の危機にさらされている生物の一つです。
千葉県では「千葉県シャープゲンゴロウモドキ回復計画」を策定し(平成27年3月改訂)、本種の保全事業を行っています。また、回復計画の下、「千葉県シャープゲンゴロウモドキ再導入・補強計画」を策定して(平成31年1月)、本種の積極的な回復に取り組んでいます.
シャープゲンゴロウモドキ
≪平成29年度の主な取り組み≫
- シャープゲンゴロウモドキ保全協議会の開催: 昨年度から設置した専門家・行政・NPO等で構成する新たな協議会を開催し、課題の検討を行います。
- 系統保存: 鴨川シーワールド、千葉シャープゲンゴロウモドキ保全研究会によって、野生絶滅した生息地を含む地域個体群の系統保存を継続して行います。系統保存は、絶滅の回避とともに、将来的には遺伝的特性を考慮した上での野外への再導入を目指して、実施しています。
- 生息地管理: 地元NPOにより、草刈や代掻きなどの生息地の維持・管理を行います。
- 創出地における調査・管理:地元NPOにより、生息地付近に試験的に生息環境を創出し、その経過調査を行うとともに、草刈り等の管理を行います。
- パトロール: 地元NPOによる監視など、採集者対策を行います。
- 観察会: 千葉シャープゲンゴロウモドキ保全研究会による、地元小学校の観察会・体験学習を実施します。
- 普及啓発:鴨川シーワールドにおけるシャープゲンゴロウモドキの展示は、平成28年に安定した飼育が可能になりましたので同年9月12日に再開しました。引き続き展示を行います。
≪平成28年度の主な活動実績≫
シャープゲンゴロウモドキ保全協議会の開催: 今年度から新たに専門家・行政・NPO等で構成する協議会を設置・開催し、課題の検討を行いました。
系統保存: 鴨川シーワールド、千葉シャープゲンゴロウモドキ保全研究会によって、野生絶滅した生息地を含む地域個体群の系統保存を継続して行いました。系統保存は、絶滅の回避とともに、将来的には遺伝的特性を考慮した上での野外への再導入を目指して、実施しています。
遺伝的特性の解明:地域個体群の遺伝的特性を解明するために、遺伝子解析を継続して実施しました。
生息地管理: 地元NPOにより、草刈や代掻きなどの生息地の維持・管理を行いました。
創出地における調査・管理: 地元NPOにより、生息地付近に試験的に生息環境を創出し、その経過調査を行うとともに、草刈り等の管理を行いました。
パトロール: 地元NPOによる監視など、採集者対策を行いました。
観察会: 千葉シャープゲンゴロウモドキ保全研究会による、地元小学校の観察会・体験学習を実施しました。
普及啓発: 鴨川シーワールドにおけるシャープゲンゴロウモドキの展示は、平成26年12月以降、飼育が不安定になり中止していましたが、平成28年に安定した飼育が可能になりましたので同年9月12日に再開しました。
○回復に向けてのさまざまな問題点