〇クビアカツヤカミキリとは
クビアカツヤカミキリは「外来生物法」に基づき特定外来生物(生態系や人の身体等に影響を及ぼすおそれのある生物)として政令で指定されています。中国、朝鮮半島、ベトナムなどが原産のカミキリムシで、成虫の体長(胴体のみ)は25mm~40mm程度、体全体が青みを帯びた黒色で、艶々とした光沢があります。
また、前胸部(クビのように見える部分)が赤く、両側に一対の突起があります。雄は雌に比べて触角が長いのが特徴です。
クビアカツヤカミキリは、国内では主にバラ科の樹木(サクラ、ウメ、スモモなど)に寄生し、幼虫が樹木内部を摂食します。
その際に、木屑と幼虫の糞が交じった「フラス」と呼ばれる屑を排出し、ある程度成長すると幹や枝に穴をあけて、木の中のフラスを外に排出します。クビアカツヤカミキリの場合、5~9月頃に盛んにフラスを排出します。フラスは他のカミキリ等も排出しますが、クビアカツヤカミキリの場合はフラスの量が多く、うどん状の連なった形になるのが特徴のひとつです。
幼虫が内部を摂食することで、樹木は大きなダメージを受けてしまい落枝や倒木等の被害を引き起こす恐れがあります。
〇クビアカツヤカミキリを見つけた場合
現在、千葉県では侵入が確認されていませんが、隣接する都県では侵入が確認されています。
幼虫から蛹までは樹木の中にいるため、目撃することは普通ありません。成虫は6月中旬から8月上旬に野外に現れます。
被害を防ぐためにも早期発見、防除が重要です。県内で大量のフラスや成虫を見かけた際には、生物多様性センターまで情報をお寄せください。
クビアカツヤカミキリの詳細情報
・クビアカツヤカミキリは、外来生物法に基づく特定外来生物に指定されています。(環境省)(PDF:1.62MB)
・生物多様性ちばニュースレターNo.82(PDF:770KB)
・サクラの外来害虫“クビアカツヤカミキリ”情報(埼玉県環境科学国際センター)