会場:Zoomによるオンライン開催
日時:令和4年2月18日(金)14時~16時
主催:千葉県自然保護課・一般社団法人千葉県経済協議会・一般社団法人千葉県環境保全協議会
講演内容
1992年地球サミットで、今日のSDGsの元となった、「持続可能な開発(Sustainable Development)」の実現に向けた「アジェンダ21」が採択されるとともに、気候変動と生物多様性という2つの地球環境保全の観点が国際条約となった。
今回はSDGsにおいて社会や経済の基盤とされている自然生態系に焦点を当て、この分野がもう一つの地球環境問題の柱である気候変動(温暖化)対策に比べて今一つ日本国内での推進力がない現状をとらえ、今後の日本企業による生物多様性保全推進のためのヒントとなる内外の最新動向を紹介するものである。
具体的には、生物多様性オフセットや生物多様性バンキングを中心に、その根拠であるノーネットロス政策、地域循環共生圏、グリーンインフラ、OECM(民間取組等と連携した自然環境保全)、赤道原則、TNFD(自然関連財務開示タスクフォース)、など国内外の最新動向を紹介する。
生物多様性オフセットとは、開発等の人間の経済活動に伴う自然の損失を近隣で同様な自然を確保することで、地域全体(流域など)として当該自然の現状維持を図る(これをノーネットロス政策と呼ぶ)仕組みで既に世界60数か国で法制化している。日本ではまだ法制化されていないものの、最近、開発事業に伴い自発的な生物多様性オフセットが提案される事例が散見されるようになった。海外では複数のオフセットをより広いエリアで第三者がまとめて行うものを生物多様性バンクと呼び、生物多様性保全のビジネスチャンスとして注目されている。
最後に、日本版生物多様性バンクとして企業の参加を提言している「里山バンク」が千葉県酒々井町に日本で最初に設立された。この「椿TC里山バンク」における企業の取り組みについても併せて紹介する。
〇企業の事例紹介
株式会社エコロジーパス 北澤 哲弥氏
『2030年に向けた生物多様性活動のポイント』
○千葉県からの報告
千葉県生物多様性センター 大島 健夫
『生物多様性ちば企業ネットワークによる里山モニタリング調査』
※本ページの記載内容は、セミナー開催を予定していた当時のものです。