第10回企業と生物多様性セミナー 生物多様性ちば企業ネットワーク |
– セミナー報告 –
会場:東京情報大学千葉ステーションキャンパス
日時:平成23年 2月 21日 14時~17時
主催:千葉県自然保護課・千葉県環境保全協議会・千葉県経済協議会
後援:東京情報大学
参考:申込書兼チラシ(pdfファイル:563KB)
●講演:地域における企業と生物多様性に関する考察
㈱博報堂 広報室 CSRグループ部長 川廷昌弘 氏
- 講演内容 –「生物多様性」とは社会・経済・文化の基盤であり、「自然との共生」をしてきた日本人として、CSRという概念も、生物多様性という概念も、精神の基盤として備えていると言えます。
企業に入っても、個人はあくまでも生態系の中にあるという認識が大切ですね。
企業と地域をつなぎ、持続可能な地域づくりに企業がかかせない状態を創造し、地域の中に存在している生態系の一部として考えることが、企業と地域の学びになり、企業が本業で CSRを考える基盤そのものになり、企業も地域の生態系の一部分である事が見えてきます。
●千葉県からの情報提供 : 生物多様性ちば企業ネットワークについて
千葉県生物多様性センター 熊谷 宏尚
「生物多様性ちばネットワーク」の設立について、その活動目的や実施内容について発表し、ネットワークへの参加について呼びかけました。
○ イオン株式会社 グループ環境・社会貢献部 環境&マネジメントグループ 鈴木裕章氏
『イオン生物多様性方針』を策定し、MSC認証商品・FSC認証商品の販売、FSC認証木材での店舗建設など様々な取組を進めています。
また、仕様書だけでなく原料調達の管理も行う「持続可能な調達ガイドライン」を作成し、調達資源の基準を設けることを検討しているところです。
○ キッコーマン株式会社 環境部 大坂 隆之 氏
日本の食文化そのものを生業に創業した企業なので、本業そのものが生物多様性。それだけに社会での言葉の浸透を改めて推進し、取組みを可視化するために、「生物多様性宣言」の作成を検討しているところです。
○ 出光興産株式会社 千葉製油所 千葉工場 総務課 吉川 吾一 氏
工場緑地の公益的価値を高める取組としてSEGEGを取得し、保全の姿を可視化することを実施しています。また、グリーンベルトによる繋がりを活用してのコミュニティ創出ができるのではないかと提案がありました。
○ 鴨川シーワールド 開発展示課 森 一行 氏
関東では千葉県下にしか生息しないシャープゲンゴロウモドキについて、域外保全に協力しており、また、生物多様性サテライトを館内に設置し、普及啓発などに協力しています。