●講演:企業にとっての生物多様性
日経BP社環境経営フォーラム 生物多様性プロデューサー 藤田香氏
- 講演内容 -
企業にとって、生物多様性の保全は、以前は社会貢献活動的な位置づけでしたが、今後は生物多様性の価値が国家会計に組み入れられるようになり、企業としても、その経済的な価値について配慮する必要があります。COP10では、企業の参画決議の採択、TEEB最終報告の発表など企業にとって重要となる動きがありました。電気・電子産業、建設・住宅・不動産、流通・農業・水産業、金融分野などあらゆる業種で生物多様性に関する実践事例がでてきています。
●千葉県からの情報提供
COP10で決まったこと ≪千葉県生物多様性センター 斎木健一≫
生物多様性は、いろいろな種類の生物がいるだけでなく、種内の多様性(遺伝子レベル)、種間の多様性(いろいろな生き物がいる)、生態系の多様性(森林・草原・干潟・湖沼・・・)で考えていく必要がある。COP10で採択された「自然と共生する社会」をビジョンとし、「人々が生物多様性の価値を認識する」等、20の個別目標を掲げる愛知目標について説明。
参考:COP10の成果と愛知目標(pdfファイル:11MB)【環境省生物多様性ホームページ】
●企業の事例紹介
取組を行っている企業から事例を紹介していただきました。
・山万株式会社 街づくり推進室
環境負荷の少ない、自立した循環型地域社会の形成(コンパクトシティの実現)を目指し、地元・行政・企業が三位一体となり、自分の街に誇りと愛着を持って、健康に住み続けられる街づくりを行っています。
・シャープ株式会社 CSR推進本部 社会貢献推進室
企業ビジョンとして「エコ・ポジティブ
カンパニー」を掲げる当社は、「シャープ生物多様性イニシアチブ」を定め、「事業活動」と「社会貢献活動」の両面から生物多様性保全に取組んでいます。特に、社会貢献活動においては、全国12カ所での「シャープの森づくり」をはじめとする植樹や育林活動等を通じ、生物多様性保全に努めています。
※本ページは、セミナーの報告のため、記載内容はセミナー開催当時のものです。