和名:ミヤコタナゴ
学名:Tanakia tanago
解説:
ミヤコタナゴは、コイ科タナゴ亜科アブラボテ属に属する体長4cm程度の淡水魚です。かつては関東平野に広く分布していましたが、現在は千葉県と栃木県の一部にしか生息しておらず、環境省レッドリストでは絶滅危惧IA類、千葉県レッドリストでは最重要保護生物に指定されています。また種の保存法で国内希少野生動植物に、文化財保護法で天然記念物に指定されており、捕獲や譲渡等が禁止されています。
本種はイシガイ類などの二枚貝に産卵する習性があるため、本種の回復を図っていく上では本種のみではなく、産卵に利用する二枚貝を含めた、生息地における水生生物群集を併せて保全していくことが必要です。
左の写真は、イシガイ目二枚貝に産卵しようとしているミヤコタナゴのオス(左)とメス(右)。
手前はヒガシシマドジョウ。
北村淳一撮影,2019.5.26,勝浦市(北村ほか,2021)
千葉県では、「千葉県ミヤコタナゴ回復計画」を策定し(令和2年9月策定)、本種の保全事業を行っています。
(1)ミヤコタナゴ保全シンポジウム
ミヤコタナゴの保全を推進する上で、県民にミヤコタナゴについての理解を深めていただくとともに保全の機運を高めることを目的として、平成26年度から平成28年度にかけて、年1回ミヤコタナゴ保全シンポジウム実施しました。
環境省(保全協議会委員)
千葉県立中央博物館(保全協議会委員)
千葉県立中央博物館分館 海の博物館(保全協議会委員)
千葉県水産総合研究センター内水面水産研究所(保全協議会委員)
公益社団法人観音崎自然博物館(保全協議会委員)
鴨川シーワールド(保全協議会委員)
すみだ水族館(保全協議会委員)
一般財団法人 自然環境研究センター(保全協議会委員)
その他、地元市町、地元保全団体に保全協議会委員としてご協力いただいています。