○ ウチダザリガニとは
ウチダザリガニは「外来生物法」の中で特定外来生物(生態系や人の身体等に影響を及ぼすおそれのある生物)として環境省から指定されている北米原産のザリガニの仲間です。
本種は繁殖能力が高く、魚類(卵を含む)、底生生物、水草などを捕食するほか、水草を切断するなど、生態系への影響が懸念されています。また、北海道では、在来のニホンザリガニとの競合が懸念されており、道内各地で防除活動が実施されています。
○ 千葉県での状況
平成21年9月に、利根川水系長門川(印旛郡栄町)において、ウチダザリガニ2尾が捕獲されました。
その後、平成22年までの間に長戸川を中心に計15尾が確認されました。
平成23年から5年間、防除実施計画を策定して対策をとりましたが、平成22年以降は県内では確認されていません。→これらの生息状況についての情報をとりまとめ、当センター研究報告第3号に掲載しました。
*尾崎真澄・光岡佳納子・髙橋洋生(2011):千葉県利根川水系におけるウチダザリガニPacifastacus leniusculus の生息状況.千葉県生物多様性センター研究報告,(3),65-76.
○ ウチダザリガニを見つけた場合
県内の湖沼や河川においてウチダザリガニを見つけた場合は、当センターまでご連絡ください。
外来生物法では、特定外来生物の「飼育」、「運搬」、「保管」、「譲渡・販売」、「野外に放つ」などの行為が禁止されています。捕獲することは禁じられていませんが、生きたまま持ち運ぶことは法律違反となります。
なお、外来生物法による防除としてウチダザリガニを捕獲する場合には、原則として、外来生物法に基づく防除の確認又は認定が必要です。
また、捕獲の際に漁具を用いる場合には、千葉県漁業調整規則に基づく採捕の許可が必要です。外来生物法に関する相談については、環境省関東地方環境事務所もしくは当センターまでお問い合わせください。
○ 関連リンク
環境省自然保護局 「外来生物法」
国立環境研究所 「侵入生物データベース(ウチダザリガニ)」